個人タクシーと普通のタクシーの違いって何?

タクシー運転手になりたい方のなかには、個人タクシーと普通のタクシーの違いがよくわからない方もいるのではないでしょうか。両者は働き方もなり方も大きく異なるため、違いをよく理解して自分にあったほうへ就職を考えることが大切です。今回は個人タクシーと普通のタクシーの違いを解説します。

個人タクシーとは

最初に個人タクシーについて見ていきましょう。

個人タクシーは個人事業主

個人タクシーは、自営業としてタクシー運転手の仕事をしている人です。車両は自己所有で、好きな車種を選べます。ガソリン代や整備代などは自己負担です。

個人事業主のため、厚生年金には加入できません。国民年金と国民健康保険に加入します。税金に関しては、毎年確定申告をしなければなりません。売上や経費の管理なども自分で行います。

売上から経費を引いた分はすべて自分の収入です。高収入を目指しやすい反面で赤字になるリスクもあります。法人タクシー以上に実力主義の世界です。

未経験からすぐには個人タクシーになれない

個人タクシーになるには厳しい条件をクリアしなければなりません。具体的な条件は年齢によって異なりますが、法人タクシーに10年以上勤務する必要があります。そのため、未経験の方がすぐに個人タクシーにはなれません。

また、筆記試験に通らなければならないため勉強も必要です。車両の購入費など、開業資金も用意しなければなりません。非常にハードルが高いのが実情です。

普通のタクシーとは

次に普通のタクシーについて見ていきましょう。

タクシー会社に勤務している運転手

一般的に「普通のタクシー」と呼ばれているのは、タクシー会社から正社員や嘱託などとして雇用されている運転手のことです。車両はタクシー会社で所有しているものを使用し、必要経費も会社で負担しています。

社会保険に関しても一般企業のサラリーマンと同じ扱いです。厚生年金や健康保険に加入しており、保険料は会社が半額負担しています。

また、タクシー運転手は歩合給が一般的ですが、売上が悪くても最低賃金を下回ることはありません。一定額の給料は保証されます。

未経験者もなれる

未経験者歓迎と謳っているタクシー運転手の求人が多く募集されています。タクシー運転手になるのは普通自動車第二種免許が必要ですが、会社で取得費用を補助してくれるところが多いです。

また、新卒でタクシー運転手になる方は少なく、転職組が多数を占めています。そのため、年齢が高くても不利になりにくいのが特徴です。一般企業を退職した方のセカンドキャリアとしても選ばれやすい傾向にあります。

もちろん若い方も歓迎してもらえるため、年齢や経験の有無を問わず、目指しやすい職業です。

まとめ

個人タクシーになるには、法人タクシーで10年以上の経験など条件が厳しく、開業資金も必要です。個人事業主のため社会保険にも加入できません。

一方で、普通のタクシーなら未経験でも応募できて二種免許の取得も補助してもらえることが多いです。タクシー会社に雇用されているため、社会保険にも加入できます。ワークライフバランスもとりやすく、就職のハードルも低いのが特徴です。