英語ができるタクシー運転手は稼げる?おすすめの勉強法も紹介
都市部はもちろん、近年は地方にも多くの外国人旅行客が訪れています。国内外問わず、旅行者はタクシー運転手にとって長距離利用が期待できる層です。積極的に獲得したいと思う一方で、「外国人対応は英語ができないから難しい」と諦めている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、タクシー運転手が英語を話せるとどのようなメリットが期待できるのか、おすすめの勉強法とともに解説いたします。
タクシー運転手は英語を話せると有利
近年はコロナ禍による一時的な低迷を見せていた訪日観光客数も、徐々に回復の兆しを見せています。
日本政府観光局の資料によると、2023年4月の訪日観光客数は1,949,100人でした。コロナ禍の前年比66.6%にまで回復しており、2022年10月に訪日観光客の受け入れが再開して以来、最高値を記録しました。
出典:日本政府観光局「訪日外客数(2023年4月推計値)」
また、6月の調査では2,073,300人という結果となり、コロナ禍後の訪日観光客受け入れ再開から初めて200万人を突破しています。コロナ禍が収束に向かいつつある現在、今後も訪日観光客の数は増加が期待できるため、英語での接客ができる人材は多くの業界で重宝されます。
タクシー運転手は、とくに外国人と触れ合う機会が多い仕事です。歩合給がメインとなるタクシー運転手は、客数の増加が収入に直結します。人気の観光地を中心に、英語接客で積極的に訪日観光客を獲得できれば、さらに高収入につながります。
【タクシー運転手】英語で接客できるようになる方法
英語が苦手なタクシー運転手の方でも、勉強方法を工夫すれば話せるようになります。ここでは、おすすめの勉強方法について事例を交えてご紹介します。
営業で使えそうなフレーズを最初に覚える
もともと英語が苦手だったというタクシー運転手Aさんは、テキストを読んだり付録のCDを聞いたりしても、学習効果が実感できませんでした。
勉強方法に劇的な変化が訪れたのは、ニュースキャスターが英語でインタビューを行っている様子をテレビで見たことがきっかけです。インタビューで使われていた英語のフレーズが接客に活かせそうだと思い、真似して練習したところ、外国のお客様に通用しました。
英語が苦手な人が単語を学んで自分で組み立てようとしても、うまくいかないことがあります。使えそうなフレーズを丸暗記して真似することから始めると、音から覚えるため、身に付けやすくなります。
学校で習う英語のように、文法や単語一つひとつを覚えるのは実践的とはいえません。試験に出るような余計な難しい単語は避けて、実際に使えそうなフレーズを優先的に覚えることが大切です。
接客目的で英語を学ぶときはリーディングを後回しにして、スピーキングに集中すると身に付けやすくなります。
リスニングやライティングを繰り返す
スピーキングである程度のフレーズを覚えたら、次はリスニングやライティングにステップアップしましょう。単語帳でひとつずつ覚えるのではなく、文章を繰り返し聞いたり書いたりすることが勉強のコツです。練習するうちに、必要な単語は自然と覚えていきます。
リスニングは、最初から文章全部を理解しようとする必要はありません。話し方のアクセントを参考に、重要な単語をしっかり拾って何を伝えているのか把握することから始めましょう。
知らない単語を調べたり真似して話したりするように意識すると、段々と文章の全体が理解できるようになります。
タクシー運転手専門の英語レッスンを受ける
駅前や街中に点在する社会人向け英語スクールのなかには、職業別に特化したコースを設けているところもあります。タクシー運転手専門の英語レッスンなら、接客に使える英語のみを集中的に学べるため、時短を重視する方におすすめです。
基本的には通信やオンライン講座タイプが主流でありつつも、通学スタイルの英語スクールもいくつか存在します。
ただし、受講料が高額になる傾向があるので、お金をかけずに学びたい人は慎重に判断しましょう。
ほかのタクシー運転手の接客方法を真似する
実際に現場でどのような英語を使っているのか、先輩や同僚に教えてもらうと効率的に学べます。周囲に英語接客が得意な人がいない場合は、「英語おもてなしコンテスト(公益財団法人 東京タクシーセンター主催)」の観覧もおすすめです。
タクシー運転手を対象とした英語での接客コンテストで、本戦は一般の方も無料で閲覧できます。同じ業界の参加者の様子を見ることで、英語での接客シーンをイメージすることができるので便利です。
動画サイトでは過去のコンテストの様子もチェックできるので、勉強の参考にしてみてはいかがでしょうか。
タクシーの接客で使える基本の英語フレーズ
最後に、タクシーの基本的な接客の流れに沿って、覚えておくと便利な英語フレーズをご紹介します。
・乗車時のあいさつ |
– Hello!(こんにちは)
– Please get in.(どうぞご乗車ください) |
・目的地を訪ねるとき |
– What is your destination?(どちらまで行かれますか?) |
・ゆっくり話してほしいとき |
– Please speak slowly.(ゆっくり話してください) |
・「かしこまりました」と返事するとき |
– Sure.(かしこまりました・もちろんです) |
・目的地を再確認するとき |
– To the 〇〇.Is that right?(〇〇でよろしいですか?) |
・目的地の住所を聞きたいとき |
– Do you have the address?(目的地の住所は分かりますか?) |
・大体の金額を伝えるとき |
– It will cost about 2,000 yen.(大体2,000円くらいです) |
・「車内は禁煙ですよ」と伝えるとき |
– You can’t smoke in the taxi.(このタクシーは禁煙です) |
・別のルートを提案するとき |
-Would you like to take another route because of the traffic jam?(渋滞なので別ルートにしますか?) |
・ドアの開け閉めをするとき |
– Let me close the door.(ドアを閉めます)
– I will open the door.(ドアは私が開けます) |
・領収書は必要か尋ねるとき |
– Would you like the receipt?(領収書はご必要ですか?) |
・深夜料金について説明するとき |
– After 10pm its evening rate.(午後10時からは深夜料金です) |
上記のほかにも、普段の接客で使用することが多い日本語は、英語のフレーズでどのように表現するのか調べておきましょう。例えば、現金のみに対応しているタクシーの場合、クレジットカードやQRコード決済などが利用できない旨を事前に伝えると、トラブルの予防となります。
まとめ
インバウンド需要も視野に入れて稼ぎたい場合は、タクシー運転手もある程度の英語力を身に付けておくと有利です。
東京交通興業株式会社では、未経験の方でも稼げるタクシー運転手になれるように、さまざまな研修制度やサポートを用意しております。「英語ができないから稼げないのでは」と不安な方も、上司や先輩ドライバーが営業方法を丁寧に指導しますので、ご安心ください。